深呼吸の必要

すっごくほんわかとした映画。

深呼吸の必要(2004)

おじいとおばあの耕作するサトウキビ畑に、期日までにサトウキビの収穫を終わらせるため、若者たちがアルバイト「キビ刈隊」として集められる。過酷なアルバイトの毎日に、垣間見えるそれぞれの過去、悩み、希望。そんな若者たちの間におこる、出会いと葛藤、心の交流が、沖縄の美しい自然の中でさわやかに描かれている。


言葉はそんなに多くはない。でも、ものすごく人の優しさが伝わってきた。


都会の流れに傷を負って逃げ出してきた若者5人。
沖縄の離島でサトウキビ刈りをして生活しながら、
それぞれがこの経験を通して成長していく。そんなストーリー。


でも、このストーリーで特に心に残るのが物語に出てくる“いろいろなやさしさ”。


5人を受け入れてくれるおじぃとおばぁ。
夏の沖縄のきれいな自然。
沖縄の離島の時の流れ。


どれもがそれぞれの優しさを持っていて。


都会から傷を負って逃げてきたみんなを、
まるで家族のように接してくれるおじぃとおばぁ。


こんなシーンがあった。
まだ仕事にもなれないうちに、仕事をやめて帰ろうとする悦。
そんな悦子に、おばぁはいつもとは別におにぎりを作ってくれ、
その後戻ってきたときも、「お腹すいてるでしょ。はやく上がりなさい」
って、まるでなにも無かったかのように声をかけてくれる。


さとうきびの収穫が期限にどうしても間に合いそうに無くて、
みんなが気を落としているときも、おじぃは全然いつも通りに
なんくるないさー。みんなはよーガンバってくれてるさー。』
って笑顔でおばぁとニコニコしながら言ってる。


すっげー優しいな。このふたり。
ボクもそんな優しさに触れてみたいなぁ。


ちょっと背景描写が少なくて、なんだか物足りない部分も多少あった。
でも、優しさとさわやかさを持ち合わせた、すごくいい映画でした。